生まれ変わった伝説のRPG
たった一本のソフトの発表…それだけでゲーム業界の勢力図を塗り替えてしまったタイトルが、かつてありました。
それがスクウェア(現スクウェア・エニックス)より1997年に発売された、『ファイナルファンタジーⅦ』。
この『FFⅦ』、ナウなヤングにはそんなに馴染みのない作品かもしれませんが、特にアラフィフ世代にとってはとんでもないインパクトを与えたゲームとして知られております。
もしかすると家庭用ゲームの歴史において、もっとも話題を巻き起こしたかもしれないタイトルといっても過言でもないくらいにである。
今回はそのオリジナルから30年近くの時を経て、スイッチ2でもリリースされた『FFⅦ』のリメイク第一作目『ファイナルファンタジーⅦ REMAKE INTERGRADE』を完走したんで、その感想を述べていきたいと思います。




実の所、このリメイク自体はとっくの昔にプレイステーション4などで出ており、かなり賛否が分かれる内容だったらしいので大して興味もなかったのだが、体験版もある事だしせっかくなので試遊してみたところ…
これが予想以上に面白かった上に、値段もお安めだったのでDL版を購入。
果たしてこの面白さがゲームクリアまで続いたのか?
良いトコ悪いトコ包み隠さず、全部ブチまけてレビューしてやるぜ!
その前にまずはこの原作が、30年前にどれだけ世間に衝撃を与えたかの話をしてみたいと思います。
昔の話はいいからさっさとリメイクについて語れ!って人は次のパートは読み飛ばしてちょ!
革命を起こしたオリジナル『FFⅦ』
それは家庭用ゲーム業界が最高にバブリーで賑わっていた90年代中期の話。
当時、シーンを引っ張っていたのはもちろん任天堂。
それと並び、最も人気のあったジャンルのRPGにおいて『ファイナルファンタジー』『ロマンシング サ・ガ』『聖剣伝説』などを擁してセールス面でも評価面でも他を圧倒していたソフトメーカー、スクウェアである。

そして1994年に入るとドット絵の2D主体だった16ビットゲーム機から、ポリゴンを使用した3Ⅾ表現が売りの32ビットゲーム機への転換期が訪れ、群雄割拠の時代が到来。
なにせ94年末だけでセガサターン、プレイステーション、PC‐FXの三機種が相次いで発売され、その様相は「次世代機戦争」と騒がれる。
その中で任天堂の次世代機のNINTENDO64は、ハード設計やソフト開発にも手間取り、その波に乗り遅れる形に。(結局発売は96年の6月)
ただ当時の任天堂の現行機、スーパーファミコンは圧倒的シェアを誇っており、ハードの寿命的にもそんなに急がなくてもまだイケるという目算もあったかもしれない。
だが時代はもうそれを許さなかった。
やがて96年の年が明けた時、誰もが目を疑う大事件が起きる。
『ファイナルファンタジーⅦ』、まさかのプレイステーションにてリリース決定の発表!
この想定外の事態に日本中のゲームファンが仰天。
なぜなら当時のスクウェアはスーパーファミコンのみに自社タイトルを供給していただけでなく、任天堂とタッグを組み『スーパーマリオRPG』を開発。

さらには『ファイナルファンタジーⅥ』のキャラを使用して「64での『FF』」を想定したテックデモを披露するなど、これ以上ない蜜月関係を見せていた最中からの急展開だったからである。
コレがそのマボロシの「64版『FF』」だ!
そして発表と同時に16ビットのハードでは表現できなかった32ビットハードならではの新たな『FF』の進化の形を見せつけることにも成功。

この瞬間、発売が迫る64を待たずして、PSが家庭用ゲーム機市場の新たな王者になるのを決定づけるほどであった。
内容的にもポリゴンを活用した更なる映像表現や、当時の世界最高レベルのCGムービーをぶち込みまくり、のちの業界に(スクウェア自身にも)良くも悪くも影響を与えまくってしまった『FFⅦ』。

セールス面でも大ヒット、シリーズ内でも最も人気のある作品といわれるほどの象徴的な存在に。
そんな革命を起こしたゲームが現代に蘇るとどうなったのか?
それじゃあいよいよ本題にイクぜっ!
新生のビジュアルとキャラ描写
この『REMAKE INTERGRADE』はリメイク一作目とユフィが主人公の番外編『INTERmission』の二本立て。
リメイクに伴い戦闘はアクションへと変更、新キャラ、新要素も大幅に追加のごった煮仕様。
ストーリーは原作の序盤である「ミッドガルからの旅立ち」までを描いた内容。
ミッドガルの地を舞台に「魔晄」とよばれるエネルギーを大地から抽出して繁栄を極める大企業「神羅カンパニー」と、その行為に異を唱えて敵対する組織「アバランチ」の対立をメインに、暗躍するセフィロスとクラウドの対決も描く。

まずはやはり目を引くキャラクターたちから。
過去にここまでリアル寄りの見た目のゲームを遊んだことはなかったのもあり、主要キャラの造形には目を見張るものがあります。
特にバレットやプレジデント神羅、ハイデッカーなどのオヤジキャラは力を入れすぎなくらいにリアルである。

毛量多めのキャラたちなんて、髪の毛だけで一体どんだけポリゴン数を使っているのか?


頭髪の表現にも、ここまでのこだわりを見せるのはさすがのスクエニである。

舞台をミッドガルのみに絞るという事もあり、原作ではあっさり気味だったアバランチメンバーや、神羅カンパニーの人物たちの描写にも力を入れられている。




ただしメインキャラのバレットに関しては、態度の悪さが増した独り善がりなキャラになっており、嫌悪感を覚える人が多いかもしれない。
沸点の低いガキ大将のような性格になり、戦闘時も含めやたらと叫びまくるシーンが多いのも相まってかなりのウザキャラと化している。(しかも、フルボイス仕様なのでウザさ倍増)

のみならず、テロを仕掛けて結果的に多数のミッドガル住民に被害を与えておきながら正義ヅラするなど、はっきり言ってなんでこいつが他のメンバーの信頼を得てリーダーもやりつつ、主人公サイドにいるのか疑問に感じるほどである。
しかも逆に神羅側にテロ行為を利用される始末。
そりゃプレジデントにもそのやり口を論破されますわ。


たしかに上層部を含めた一部の連中は、裏では人体実験とかやらかして悪事に手を染めても、一応表向きは住民の生活に貢献しているし、なおかつ社員は清廉潔白な人達も多いワケで…
というかクラウドやアバランチ分派のメンバー自体が、大多数のミッドガル住民の意向を無視してテロ活動を行う組織なので、実は「悪党vs悪党」の構図なのだが…
まぁここら辺はシナリオライターや演出家の手腕の問題でもある。
他では番外編の主人公であるユフィの言動が過剰に芝居がかっており、メスガキ度が高くてけっこうイラっとしましたw


こんな生意気な小娘は、オレたち大人が「年上に対する態度」ってモンをその体に徹底的に教え込まなきゃな!(ゲス顔)
個人的にはドン・コルネオと宝条がヒールキャラとしての味付けがイイ感じになってると感じました。


歯ごたえ十分のアクションバトル
注目のバトル面は従来のコマンド式からアクション主体へのシステムへと変更。
アクションの操作自体は結構シンプルな作り。
ただし、これに関しては従来のファンからは否定的な意見が多いだろう。
自分は楽しめたとはいえ、わざわざ変更する必要はあったのでしょうか?
基本はクラウドを操作するが、仲間キャラに切り替えて戦うことも可能。

仲間のATBコマンドを瞬時に呼び出せたり、よく使うコマンドはショートカット登録もできるのは便利。
ATBゲージが溜まり、アイテムや魔法を使う際には画面がスロー状態になるのでコマンド選択には困らない。
魔法詠唱時などに攻撃を食らうと、行動がキャンセルされる場合があるので使うタイミングも重要。
アクションが苦手な人のために、いきなり「強くてNEW GAME」モードもある中で、アタシはノーマルモードを選択。
これが実に歯ごたえのある作りで、ザコ戦であろうと油断したら全滅しそうなくらいに緊張感のある本格派。
どの敵も特徴的な戦法を見せつつ、どっかのアーダンさんが嫉妬に狂いそうな「固い、強い、速い」の三拍子が揃っている敵も多いので、苦戦は必至である。

しかもMPも枯れ気味になるので、回復用のアイテム「エーテル」は10程度は常備しておきたいところ。
まさかこんなにエーテルを使いまくるFFを遊ぶ日が来るなんてなw
原作では容易に溜まったリミットゲージは、基本的に1戦闘ごとにリセットされるようになったのでリミット技は発動しづらくなってしまったものの、火力は大幅に上昇。


シリーズ恒例の召喚獣はせっかく作りこんであるのに、システム上なかなか拝める事が出来ないので、ちょっともったいない気分。


攻撃モーションは全体的に自然な動きかつ、ダイナミックなのは良いところである。
特徴的なマテリアシステムはもちろん健在だが、成長速度はかなり遅め。
同系統の武器でも各種に備わるアビリティが異なっているのでステータス配分が変わり、キャラの個性化が増している。

原作からの変更点や新キャラなどの各シーン
次はリメイクから登場する新キャラや、ゲーム中の印象深いシーンを交えながらの感想。
時には妨害、時には手助けと行動が読めない謎の存在フィーラー。
この作品で一番のツンデレキャラである。

バイクでの戦闘は2回に増えた上に、難度もかなりアップ。

ちなみにワイの初のゲームオーバーはバイク上でのローチェ戦でした。

レッドXⅢは仲間にはなるものの、NPC扱いに…

クラウドの「ぐっ!頭が…!」シーンはやけに多い。

毎度(・∀・)ニヤニヤ顔で現れる宿敵セフィロス。とても下品です。

前屈みでさり気なく谷間を見せつけるエアリス。
ふーん、エッチじゃん?

「初見でクリアできた人、0人説」を提唱したいエアリスの家からの脱出劇。
またしても数多のプレイヤーをキレさせてしまうのか…

マダム・マムの巧みな指使いがクラウドを絶頂へと誘う!お前らナニやってんだ!


リズムゲーム要素もある、無駄に力の入ったクラウドの女装イベントでの一幕。


ミニゲームに関しては、ユフィ編のRTS「コンドルフォート」が一番面白い。
青→赤→緑→青の3すくみと、敵の編成にどの色のユニットが多いかを把握して、後出しで対応すれば楽に勝てます。

コルネオ邸に潜入した際のティファの艶姿…!
(゚∀゚)o彡°おっぱい!おっぱい!


エアリスを救出する為に59階を目指す地獄の神羅ビル登頂マラソンは、序盤から疲労が溜まって移動スピードがガタ落ちするのでストレス感が半端ない。そんなリアル感はいらんのや!
登って行くにつれて三半規管がイカれたのか、BGMがどんどん歪んでいく。

手癖が悪くてお調子者のギャル、キリエ。
しかしてその正体は…?


出番多めなコルネオの用心棒の一人、レズリー。
なんかLUNA SEAのSUGIZOに似てないスか?

クラウドたちにマテリア開発などで協力してくれる、謎めいた少年チャドリー。
彼の作ったVRバトルで召喚獣をゲットすることもできる。

ユフィの父ゴドーの弟子で、頼れる相棒のソノン。
悲しみを秘めた彼の運命やいかに?


ユフィ編に登場するアバランチ本部のメンバーの一人、ナヨ。
やっぱりメガネっ娘は最高だぜ!

気になるところ、良いところ
デフォルメキャラだったら多少ゴマカシが効いた場合でも、映像をリアルにした事での弊害も見受けられる。
特にあんなデカい銃やら剣を携えているにもかかわらず、平然とミッドガル中をうろつき回るクラウドとバレットは周りの住民から浮きすぎていて、どう見ても不審者です。

いくらゲームの世界だからとはいえ、スーツ姿のビジネスマンだらけの神羅ビルにも堂々とこの格好で入っていって、社員も気に留めない状況は不自然すぎである。

ユフィ編でも全く忍ぶ気もなく、神羅と敵対しているウータイの戦士丸出しの姿で正面から兵器施設に潜入しようとしているのは、なんのギャグですか?


まぁここら辺はシナリオライターや演出家の手腕の問題でもある。(2回目)
一見広大で自由度のありそうなフィールド画面だが、実はほとんどが狭い一本道が続くデザインなので閉塞感が強い。

草花などの自然豊かな環境もエアリスの家の周辺ぐらいしか見受けられないので、華やかさに欠ける。

主な探索場所が現代的なデザインの建築物かつ研究施設・廃墟・地下道だったり、時折挿入される各シチュエーションでの操作、移動画面のレイアウトなどが重なって「すごく…『バイオハザード』です…」臭がするので『FF』っぽさを感じさせず、ファンタジー要素が希薄なのも物足りない。


ゲーム全体のイメージは、RPGというよりアクションアドベンチャーの色が濃い。
ストーリーは章仕立てになっており、次の目的地へ移動するとスラム街などには戻る事ができない場合も多いので、これも世界の窮屈さに拍車をかけている。
やはりミッドガルだけでは冒険感がなさすぎて、世界が狭すぎる…
全体的に、ゲーム中は夜間や暗い場所での行動が多い。
やっぱり陽の光をもっと浴びながら冒険をしたい。
移動中に会話が始まった場合や屋内などで、強制的にノロノロ移動になるシーンが多いのも難点。
このゲームをプレイ中、一番ストレスを感じたのがこの点だったりする。
どの街も道が狭く、入り組んでいるので迷いやすいが、住民たちが通りすがりに世間話を聞かせてくれるのは臨場感があってイイ感じ。

イベントシーンから操作画面への移行がスムーズだったり、スキップをしない限り暗転ロード待ち(いわゆる「now loading…」的な奴)がほぼ無いのは技術力の高さがうかがえる。
もちろんBGMも大幅進化をとげ、オーケストラサウンドも含めたゴージャス仕様になり往年のファンなら感涙もの。
ネタソングの『かめ道楽』シリーズもガチで作られております。
あ、そ~れイッキ!イッキ!イッキ!イッキ!

続編は更なる充実ぶりに期待
と、いうことで『FFⅦR』の言いたい放題のレビューでございました。
本編は47時間、ユフィ編は7時間でクリア。
クリア後はデータを引き継いで各章の選択ができるので、やり残した事はそこで消化するのも良し。追加要素も多少あり。
全体的な印象としてグラフィック・バトル・イベントシーンなど「うぉ~ここスゲぇ~」と唸る部分も数あれど、やっぱりゲームの完成度としては煮え切らない部分も多いのは否めない。
何というか…「木を見て森を見ず」的な内容というか…
サイドストーリーばかりに気を取られて、なかなか本筋が進まなくなった漫画作品を見ているような…
「もっとこう…あるだろう!!」と、求めちゃう自分がいたりする。

一番のネックはやはり原作は一作で完結しているにもかかわらず、リメイクはわざわざ三部に分けての制作であるという点。
ファン待望のリメイクにあたって一作で終わらせるのは勿体ない、何回にも分けて商売してやれ!という会社側の魂胆が透けて見えるようだ。

ビジネス的には正解かもしれないが、作品としては評価が鈍ってしまう諸刃の剣である。
しかも番外編も含めているとはいえ、スイッチ2版の容量は何と驚きの90ギガ。
9ギガちゃいまっせ?90ギガでっせ?
地上、天空、地底とあんだけ広大な世界を描いた『ゼルダの伝説 ティアーズオブザキングダム』のスイッチ2エディションがまるまる4本分も入る容量でっせ?
さして広大でもなく、しかも物語では序盤に過ぎないミッドガル編だけでこれだけの容量を費やしているのは、さすがにゲームの作り方おかしくね?と思ってしまう。
『FFⅥ』をたった24メガで作ったあの頃を思い出してくれよ…
しかもリメイク2作目の『REBIRTH』に至っては、遂に大台の100ギガを突破と発表されており、もはや歯止めの利かない状況である。
「限界を超える」のはゲームの中だけにしとけ、とw
ただ、こうしてイヤミな小舅みたいな文句を垂れつつも次回作も購入予定なので(スクエニのいいカモだな…)、レビューの際には皆様またオナシャス!
PVを見た感じ、『REBIRTH』は今作よりも遥かにRPGらしい雰囲気が漂っているので、期待度は高し。
あれやこれや苦言を呈したものの、とどのつまり女の子キャラが可愛けりゃ万事オッケー、みたいな?

ところでスクエニさん、1/3とかのビッグスケールサイズでティファちゃんのフィギュアを出す予定は無いですか?
もう何年も待っているんですが…

お願い!欲しいの!出して!(懇願)
それでは今回はこの辺で!
