85年組の至宝
しのぎを削りまくった激動のアイドル黄金時代である80年代の芸能界。
とにもかくにも芸能事務所はこぞって第二の聖子、明菜を生み出そうと躍起になっていた…
そして80’s中期に再びアイドル大豊作の年がやって来る。
後に「85年組」と呼ばれる第三期80’sアイドル黄金世代の到来…!
それまでは男性アイドルも含めた80年、82年が豊作の年と言われており、現在でも活躍しているスター芸能人が多数デビューしている。
そして85年はそれらに匹敵、いや数の上では凌駕するほどに大量の有名アイドルが誕生した年。
ガチであまりの数の多さに羅列するのがメンドくさい(正直者)んで、各自で調べるかこちらをご覧ください!
そんな中で80’sのみならず、90’sにおいても歌手と女優の両輪で大活躍するアイドルが現れた。
そうだ、ミポリンこと中山美穂である。

80’sにデビューした女性芸能人では、小泉今日子と並んで歌と芝居の世界で最も成功した存在といっても過言ではないだろう。
80’sを席巻したエロワード
1985年、14歳の時に出演したドラマ『毎度おさわがせします』で早くも注目を浴び、その勢いのままに同年歌手デビューを果たす美穂。
そのタイトルとは『C』…!

リリース 1985年6月21日
作詞 松本隆
作曲 筒美京平
編曲 萩田光雄
オリコン 12位
ベストテン 15位
売上げ 17万枚
あまりにシンプル過ぎるこのタイトル、80年代を知る人間なら別の意味を想起せざるを得ない。
それすなわちエッチ…!
ナウなヤングは「A」「B」「C」なんて聞いても「ただのアルファベットの一文字やん」なんて思うかもしれないが、当時はエッチなことを表す隠語だったんです!
「A」はチュー
「B」は吸った揉んだ
「C」は…セーーーッ○ス!!(水木一郎風)
ってな具合で色んなメディアで流布しておりました。
1981年には既に沖田浩之が『E気持』という曲で恋のABCを歌っていたりしていたのだ。

他にも80年代末期に制作された超名作SFアニメ『トップをねらえ!』でも使われていたことからも分かる通り、かなり長い期間に渡って市民権を得ていたエロワードだったりします。

ただ、さすがに90年代に入ると耳にすることもなくなった歴然たる死語だが、「死語大好きおじさん」の異名を取るアタシにとっちゃいつまでも流行語だぜ!
しかし今では「HIJK」なんて呼び方に変わってるらしいが、いつの間にやらそんなことに…
っつーかホントに使ってる人なんているの?
世代が違うのもあるだろうが、テレビやネットの書き込みでも一切見たことも聞いたこともないんですが…自分が疎いだけ?
話を本題に戻そう。
いきなりデビュー曲で「邦楽界の巨人」、松本隆と筒美京平のゴールデンコンビを起用という恵まれた制作体制でのリリース。
だがこれはレコード会社からのオファーではなく、テレビの美穂に見惚れた(高度なダジャレ)松本が筒美を誘って、美穂サイドに逆オファーをかけることで実現したものだという。
大作詞家のハートまでガッチリ掴んだミポリン。
この曲で85年のレコード大賞最優秀新人賞も獲得し、以降もこのトライアングル体制でヒット曲を量産する。
タイトルの真意はどれ?
そしてこの意味深な『C』というタイトルは、松本曰く「CLOSE」の「C」らしいが…
地元一の「むっつりSKB(助平)の権化」を標榜するオレには、そのまま額面通りに受け取るわけにはいかない…!
確かに歌詞内ではそういう意味合いにも取れる様に表現しているが、Tシャツ脱いで?ハダカになって?大人への階段登っちゃう?なんて歌っちゃってる時点で何をか言わんや、である。
しかも「A」「B」「C」がエロワードとして人々の共通認識にある80年代の作品とくれば尚更。
ましてやこの曲が主題歌として起用されたドラマが、『毎度』の路線を継いだSKBドラマ『夏・体験物語』とくれば、もう答えは出たようなもの。
まったく松本は照れ屋さんだなぁ~( ´∀`)σ)∀`*)
ちなみに美穂本人は、晩年に霜降り明星の音楽番組に出演した際には、音階の「ド」を意味する「C」…つまりは「恋の始まり」的な意味合いだと説明していたが…
本心は違うっしょ?(・∀・)ニヤニヤ
他には舞台が海辺なので「SEA」とかけているかもしれないし、彼女の「She」もアリかもしれない、と色々な考察がはかどる歌ではある。
でもやっぱりねぇ…原点に戻ってシンプルにイこうぜ!
もちろんタイトルの解釈など個々人で違って当然だし、ある意味すべてが正解なのだから、受け取り方も自由なのだが…な!
さて、皆さんならどう読み取るのでしょうか?
それでは今日はこの辺で!